製薬会社へ転職したい薬剤師のためのお役立ちガイド

現役薬剤師まりりん現役薬剤師まりりん

こんにちは。人より転職回数が多め?の薬剤師のまりりんです。

調剤薬局やドラッグストア程は多くないものの、製薬会社へ転職を考える薬剤師さんも多数いらっしゃいます。製薬会社で働く薬剤師の役割は多岐に渡り、臨床開発職、管理薬剤師、学術職(DI業務)、MR等、その役割で求められる人材や仕事内容は大きく変わります。

今回は、そんな製薬会社への転職について詳しくご紹介します。

製薬会社に転職したい薬剤師の基礎知識

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まずは、製薬会社に転職を考える薬剤師さんに役立つ基礎知識からご紹介していきますね。

製薬会社で働く薬剤師の仕事内容

薬剤師の転職先といえば調剤薬局やドラッグストア、病院が多くを占めていますが、中には製薬会社で活躍する薬剤師さんもいます。

製薬会社での薬剤師の仕事内容は調剤薬局やドラッグストア、病院等とは大きく変わります。

製薬会社×MRの仕事内容

製薬会社で働く薬剤師でもっとも多く活躍している役割はMRです。

MRは「MedicalRepresentative」の略で、日本語では「医薬情報担当者」という意味を指しています。

MRは以前、「プロパー」と呼ばれ、医薬品を購入するよう促す営業担当のような役割も果たしていましたが、1993年に「MR」と改名されてからは、医薬品についての情報や薬物治療のアドバイザー的な役割を果たすようになり、医薬品の購入を促進する仕事はMSと呼ばれる医薬品卸の営業担当者が行うようになりました。

MRの仕事内容は、医師の元へ出向いて、特定の医薬品について、正しく安全で効果的な使い方、できるだけ副作用の少ない用い方についての情報を提供し、正しい流通へ導くことです。

患者さんを回復へと導くための医療行為が関係しているため、倫理的に正しくかつ自社の利益を追求しなければならないという、非常に難しい面を含んでいるのがMRの仕事の特徴です。

また、薬品を納品する課などの部署がある大病院とは異なり、個人で開業しているような小規模な病院を担当する場合には、MSが頻繁にドクターに会うことになるため、MSの協力を得て連携を図りながら活動することも求められます。

MRは薬剤師でなくても転職が可能です。ですが、やはり最初から薬品の基礎知識がある薬剤師の方が有利なスタートを切ることができるといえます。

さらに、公益財団法人MR認定センターが毎年実施している認定試験に合格し、規定の基礎教育と実務教育を受け、MRとして6ヶ月の経験を積めば「MR認定証」を受けることができ、MRとしてより高い信頼を得ることができるようになります。

製薬会社×研究開発の仕事内容

製薬会社の花形ともいえる研究開発は、まず研究課題となる分子を見つけることから始まり、新しい化合物を作ってスクリーニングし、その効果について検討します。

その後、科学的な性質を調べる品質実験や安全性を確かめる非臨床試験を行って、効果と安全性について確認できてから治験に回されます。研究開発に携わる研究者たちは、この治験にたどり着くまでの一連の仕事を担うことになります。

製薬会社×治験に関連した仕事内容

製薬会社が開発した新薬は本当に有効で安全なのかを確かめるため、発売される前には必ず治験が行われます。

治験=CRAそのものは医療機関で行われますが、治験のスケジュール管理やモニタリング業務、データ検証、報告書の作成、データ管理などの仕事を行うCRAを自社内においている製薬会社もあります。CRAも薬剤師の資格が無くても転職は可能です。ですが、やはり薬剤師の知識があれば有利になります。

製薬会社×その他の仕事内容

MR、研究開発、治験の仕事の他に薬剤師が製薬会社で携わる仕事としては、薬事業務として出来上がった新薬の添付文書の作成や新薬の承認申請、新薬の研究開発のプラン作成といったものが挙げられます。

また新薬として発売された薬品が、実際に医療現場で使用された時に行われる市販後調査や、海外の新薬に関する文献を翻訳する業務などもありますが、これらの仕事に対する求人はほとんど皆無に等しいでしょう。

製薬会社の薬剤師の年収相場

薬剤師の転職先として、病院や調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社などが挙げられますが、これらの中で高年収が期待できるのは、ドラッグストアや製薬会社であると言われています。

大手の製薬会社で即戦力として働けるようになれば、年収800万円~1000万円も期待できるようになると言われています。ただ、製薬会社と一言で言っても、MRやCRA、研究開発、その他の薬事業務などバリエーションがあり、それぞれのポストによって年収にも違いが出てきます。

MRの年収

国内の上場製薬会社でMRとして働く人たちの年収相場は平均680万円程と言われており、一般サラリーマンの平均年収と比べると、300万円近くの差があることが分かります。

年代別では、20代で年収493万円、30代で711万円、40代で872万円、50代で926万円というデータもあり、同年代の一般サラリーマンと比べてもかなり高給取りであるといえます。

研究開発の年収

製薬会社の花形ともいえる新薬の研究開発は、大学院の修士課程以上に限定されていたり、大学教授からの推薦がなければ応募できなかったりと、非常に狭き門であるため、その年収も非常に高額になるのだろうと思われるようですが、実はMRとあまり変わらないのが現状です。

むしろMRは、基本給にプラスして歩合給もつくため、実力のあるMRなら研究開発職よりも高収入になる可能性さえあります。

ただ、MRの平均年収は680万円以上、50代になれば900万円以上となる場合が多いので、研究開発の年収も同程度に高給であることに変わりはありません。さらに大手製薬会社で研究者としての功績が認められれば、年収1000万円も珍しくないとも言われています。

CRAの年収

製薬会社で働くCRAは専門的な仕事ですが、入社して最初の数年間、つまりまだ即戦力とならない時点での年収はあまり高くはなく、その後仕事を覚えて活躍できるようになると、一気にその額が跳ね上がるというのが特徴となっています。

他の薬剤師の職場では年に数千円~1万円アップ、というレベルであるのに対し、CRAは即戦力になると判断されれば年に30万円アップするということも珍しくありません。

具体的には、治験業界の経験がある人がモニタリング業務中心に働いた場合で年収450万円~500万円、医療機関選定やプロトコール作成、申請処理などもできるようになる勤続3年~5年では500万円~600万円、役職につけば600万円~800万円、さらに部下もつけば800万円~1200万円にまでアップすると言われています。

製薬会社薬剤師の転職事情は?

製薬会社で働く薬剤師の中で、もっとも多い職種は営業職のMRであり、実は転職者は珍しくないというのが現状です。理由は、MRの仕事は個人単位で行うことが多いためです。

他の仕事であれば、1つのプロジェクトに対して複数人数が関わっている為、誰かが抜けると仕事そのものが滞ってしまいます。そのため、転職したくても迷惑をかけてしまうことを考えると、なかなか実行に移せないということも珍しくないのです。

それがMRの場合は、それぞれが病院を担当して1人で仕事を進めていくため、辞めてもそれほど迷惑をかけずに済むと言う訳です。

また、MRの場合は他の職業と違って転職者が積極的に採用されます。これは特に外資系製薬会社が、日本での事業展開のために積極的にMR経験者を中途採用しているためです。

一般企業では中途採用の枠は小さく、しかも転職すると給料も下がることが多いのに対し、MRは転職先を見つけやすく、しかも給料もアップする可能性があることも、転職者が多い理由となっています。この他、キャリアアップを目指したり関連する別の分野に興味を持ったりして転職していくMRも多く、この分野は非常に流動的と言うことがわかります。

一方、製薬会社でCRAとして働く薬剤師の転職状況は、MRほど流動的ではないものの、もっと責任ある立場から治験に関わりたい、キャリアアップしたいという理由から転職を希望する人も珍しくありません。

CRAには特別な資格は必要なく、経験と実力が重視されますから、製薬会社のCRAが他の企業のCRAへと転職する場合は歓迎される傾向にあります。具体的には、製薬会社に3年以上、あるいはCRAとして5年以上の経験を持つ人は転職に有利とされています。

製薬会社から他分野への転職

薬剤師の転職先として人気の高い製薬会社ですが、中には結婚や家庭の事情など何らかの理由で、製薬会社から他の分野、例えば調剤薬局などに転職することを考えている薬剤師さんもいることでしょう。

新卒での製薬会社への就職や、ドラッグストアや調剤薬局からの転職は狭き門といえますが、逆に製薬会社から調剤薬局やドラッグストアへの転職はそれほど難しくありません。ただ、収入が減ってしまうことや仕事内容がガラリと変わってしまうことへの覚悟は必要でしょう。

製薬会社、それも大手ともなれば年収800万円以上ということも珍しくありませんから、そこから調剤薬局などに転職となると、100万円~200万円以上年収が落ちてしまう可能性もあります。ただ、直接患者さんと接し、直接「ありがとう」と感謝される喜びは、製薬会社勤務では決して味わえないやりがいだと感じている薬剤師も多いようです。

製薬会社への転職で人気の薬剤師求人

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ここからは、人気の製薬会社や求人状況について詳しくご紹介していきますね。

武田薬品工業の薬剤師求人

日本の製薬会社の五指に入る武田薬品工業は、その創業が1781年にまで遡る非常に長い歴史を持つ老舗中の老舗です。

創業時から現在に至るまで大阪市中央区に本社をおき、日本の製薬メーカーの中で売上は第1位、世界では第14位と言う実績もあります。

2011年には、スイスに本社を持ち新興国にも強い「ナイコメッド社」を買収統合し、海外での事業を大きく拡大しています。CMなどで知名度も高く、例えば一般用医薬品や医薬部外品として「アリナミンシリーズ」や「ハイシーシリーズ」、「アクテージシリーズ」、「ベンザシリーズ」、などが有名です。

医療用医薬品では糖尿病治療剤や高血圧症治療剤、消化性潰瘍治療薬などが主力で、例えば糖尿病治療剤「ベイスン」は売上500億円を超える主力製品の1つですし、高血圧治療剤「ブロプレス」は日本国内販売額No.1、消化性潰瘍治療薬「タケプロン」は世界売上トップの製品となっています。

武田薬品工業の薬剤師の求人状況

武田薬品工業では、新卒者以外にも随時中途採用も行っていて、MR職以外にもさまざまな職種について募集しています。

新卒者の採用枠としては、医療用医薬品のMR職、一般用医薬品のMR職、創薬研究、CMC研究、研究技術職、臨床開発職、統計解析職などがあり、中途採用枠としては、「アルツハイマー病または統合失調症治療薬研究職」、「ファーマコビジランス業務担当職」、「品質保証担当職」、「原薬製造技術業務担当職」などその内容は、多岐にわたります。

中途採用の場合、製薬業界での経験を持ち、かつ薬剤師としての知識や技術をグローバルに活かすことのできる人材を積極的に採用しているため、TOEICで高スコアを取得しているなどプラスアルファの資格を持っていると有利になるでしょう。

その上、武田薬品工業にはグローバル人材育成総合施設などもあり、世界で活躍できる人材教育に力を入れていることから、英語に自信があってグローバルな仕事がしたい、そのような形でキャリアアップしたいと考えている薬剤師にとっては、非常に魅力的な職場になり得ます。

また、勤務地も職種によってさまざまで、大阪や東京の本社の他に、大阪や山口の工場、湘南の研究所、更には札幌から福岡に至るまで全国各地にある支店・営業所勤務もあるため、応募の際には確認しておく必要があるでしょう。

大塚ホールディングスの薬剤師求人

「大塚ホールディングス」は、大塚製薬を大塚グループの親会社として設立した持株会社です。大塚製薬といえば日本でも屈指の製薬会社で、製薬会社への就職や転職を希望する薬剤師にとって憧れの企業と言えるかもしれません。

2008年に、大塚グループの強化を図るために前述の大塚ホールディングスを設立され、株式移転により大塚製薬は大塚ホールディングスの子会社となりました。大塚ホールディングスには、大塚化学や大塚食品、アース製薬など国内21社に加え、海外27社が子会社として参入しています。

2012年には、日本国内の製薬メーカーとしては売上第4位、世界順位は20位となっており、国内5大医薬品メーカーの1つに挙げられています

大塚ホールディングスの薬剤師の求人状況

堅調な医家向け事業に加え、体内及び体外診断薬事業や研究用試薬など、多角化経営で成り立つ大塚ホールディングスでは、薬剤師が活躍できる役割も幅広く用意されています。

自社の医薬品の具体的な有効性や安全な用い方、できるだけ副作用を抑える方法などの情報を、取引先の企業や病院に提供するMRの仕事はもちろん、医薬品の品質管理や医療技術の最先端分野について情報を収集・分析し、新しい医薬品の研究開発をサポートする仕事、自社製品を企業や消費者、病院や介護施設などに対して紹介して購入を促す営業職、また実際に新製品の研究開発に携わる仕事もあります。

一般に製薬会社で働く薬剤師というとMRやCRA、自社製品の品質管理などが主ですが、大塚ホールディングスの場合はそれらに限定されず、さまざまな方面で活躍するチャンスがあり、医薬品に関連した仕事以外にも目を向けてみたい薬剤師にとっては魅力的な職場になり得ます。

大塚ホールディングスが求める人材としては、「自分らしさを持って前向きにチャレンジすることのできる人」や「何事もやり遂げる強い意思とバイタリティに溢れ、将来の可能性を秘めている人」とあり、薬剤師としてのこれまでの経験やスキルに加え、積極的な精神で仕事に取り組んでいける人は、大塚ホールディングスへの転職を考えてみるのも良いかもしれません。

中外製薬の薬剤師求人

中外製薬の始まりは1925年と非常に歴史があります。多くの医薬品を開発しながら事業を拡大し、2002年にはスイスの2大グローバル医薬品企業である「エフ・ホフマン・ラ・ロシュ(Roche)」と戦略的提携をして、Rocheグループ傘下となり、Rocheグループの日本国内における医療用医薬品事業は中外製薬が担うようになりました。

現在同社の主要な医薬品として業績の柱となっているのは、「リツキサン」「ハーセプチン」などの抗がん剤や抗インフルエンザ剤「タミフル」、日本初の国産抗体医薬品である「アクテムラ」などがあり、特に上記の3つの抗がん剤に関してはいずれも60億ドル以上、売上高トップスリーを独占しています。

中外製薬の薬剤師の求人状況

製薬会社としては業界屈指の大手といえる中外製薬では、新卒者の採用以外に実力ある転職者の中途採用に関しても積極的です。

したがって、新卒者の場合は大学・修士課程・博士課程修了者からの採用となりますが、中途採用の場合には転職希望者のキャリアを重視する傾向にあるため、ただ薬剤師の資格を持っているだけというよりは、これまで製薬会社で働いてきたキャリアを持つ人の方が確実に有利になると言えるでしょう。これは品質管理やMR、研究職、技術職など就く職種に関わりなく言えることです。

中外製薬に薬剤師として転職する場合、医薬品の管理業務を行う品質管理や病院へ赴き自社の医薬品に関する情報を提供するMR、実際に新薬を開発する研究開発などの仕事が任されることになりますが、特にRocheグループである中外製薬ならではの特徴が翻訳業務です。薬に関する専門知識を持ち、尚かつ和訳や英訳ができる人材が求められているため、英語に自信があってグローバルな仕事がしたいと考えている薬剤師には魅力的な仕事と言えるでしょう。

また、中外製薬自身も人材育成に力を入れているので、ここで働くことによって更なるスキルアップも期待できます。仕事に打ち込んでその幅を広げたい、スキルを磨いてそれを目に見える形で残したいという人にはピッタリの職場でしょう。

第一三共の薬剤師求人

「第一三共」は、2005年に医薬品メーカーの老舗であった三共株式会社と第一製薬株式会社が経営統合して発足した製薬会社で、 2013年の時点で国内における売上は業界第3位、世界では第20位、国内5大製薬メーカーの1つに数えられています

統合の際に新設した「第一三共ヘルスケア」がOTC医薬品部門を担い、第一三共自身は医療用医薬品に特化した事業を展開しています。第一三共の主力となっているのは「メバチロン(高脂血症)」、「クラビット・タリビット(感染症)」、「オムニバーク(放射線科)」「パルナジン(抗血小板)」などなど。

また、2006年に発売された「オルメサルタン(高血圧)」も順調な売上を見せています。

第一三共の薬剤師の求人状況

第一三共は非常に柔軟な採用体制でも有名で、新卒採用以外にも、障害のある人の登用や転職者の中途採用に関しても非常に積極的です。中途採用に関しても同じで、薬剤師の場合には自社の医薬品の品質管理やMR業務、市販後のモニタリング調査などの仕事が任されることになります。

品質管理の仕事には、レギュレーションやGMPなどの処方に関する知識や経験が求められますし、MRの仕事なら、医薬品の安全で効果的な用い方に関する情報を医師に提供するため薬品に関する知識とコミュニケーション能力が求められます。

また、モニタリング調査の仕事は、販売された自社の医薬品が実際に安全に使用されているか、副作用の報告はないかなどを確認し、安全性を確保する重要な役割を担います。いずれにしても、薬剤師としての専門的な知識に加え、製薬会社での経験やスキルがあれば有利になりますから、他の製薬会社から転職を望む薬剤師の方が採用されやすいかもしれません。

また新卒・転職者に関わりなく高い専門性を持つ優秀な人材で、新しい方法や新しい分野に積極的に取り組んで開拓し、やり遂げることのできるプロフェッショナルな人材を雇用したいと考えているようです。したがって、面接の際には自信を持って語れる分野についてアピールすると良いでしょう。

エーザイの薬剤師求人

製薬会社エーザイと聞くと、真っ先に思いつくのは「チョコラBB」ではないでしょうか。確かにエーザイには一般用医薬品の中にも有名な製品がありますが、実はそれら一般用医薬品の売上は企業全体の数パーセントでしかなく、 全体の90%は医療用医薬品で占められています

例えば、アルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」やプロトンポンプ阻害剤「パリエット」が有名で、この2つの売上が全体の約60%を占めています。また海外での売上比率も高く、特にアメリカでは、研究開発・生産・物流・営業まで全ての部門がエーザイとその子会社で持っています。

アリセプトに関しては日米欧で特許取得、今後は抗がん剤などがん関係の領域での成長が見込まれており、いずれの分野でもグローバルな市場展開が特徴です。2012年の時点での世界の医療品メーカー売上高ランキングでは第25位、国内においては武田製薬や大塚製薬などに次いで第5位となっています。

エーザイの薬剤師の求人状況

エーザイは数年前までは新卒者の求人が主で、薬剤師を含め中途採用にはあまり力を入れてきませんでしたが、ここ数年、業界の変化とともに即戦力となるキャリア採用を視野に入れるようになってきています

そのため、基本的には既に製薬企業での経験を積み、研究開発の現場で深い知識と高い技術を持つ人、変化していく医療業界に後れをとることなく十分に才能を発揮できる人が求められているのですが、今はまだそこまでの高い能力をアピールできなくても、その志を持って働ける将来性のある人なら、中途採用の可能性も十分にあります。

というのも、エーザイでは階層別研修や選抜型研修、各部門主催研究や海外視察研究など社員の育成にも力を入れているため、働く中でスキルアップしていくことも可能だからです。

薬剤師の資格を持ち、ある程度製薬業界での経験があって是非キャリアを積みたい、自分の実力を試してみたいという人は、エーザイへの転職も視野に入れると良いかもしれません。

ただ、エーザイが募集している職種としては、創薬研究職、臨床開発職、生産術職、グローバルスタッフ職となっており、薬剤師の多くが活躍する分野であるMRに関しては新卒でも募集を中止しているタイミングもあるため、MRとしての転職は狭き門になる場合もあります

大正製薬ホールディングスの薬剤師求人

「大正製薬ホールディングス」は、「ワシのマーク」で広く知られている大正製薬が2011年に単独株式移転により設立した持株会社で、大正製薬を子会社として有しています。

大正製薬そのものは、1912年に石井絹治郎氏によって設立された「大正製薬所」を始まりとしている製薬会社の老舗であり、 現在の「大正製薬株式会社」に改称したのは1948年、有名な「ワシのマーク」が採用されたのは1955年です。

その後多くのヒット商品を開発・販売しながら、ジェネリック医薬品販売を取り扱う「メドウェル大正株式会社」設立や、ビオフェルミン製薬を連結子会社化するなどの事業拡大を経て、前述の通り2011年に大正製薬ホールディングスを設立、同社の子会社となりました。

これにより、大正製薬株式会社が保有していた大正富山医薬品や富山化学工業、養命酒製造、ビオフェルミン製薬の全株式は大正製薬ホールディングスへ移管されています。

ロングセラー「リポビタンD」に代表されるように、大正製薬はOTC医薬品と健康関連製品の分野では、国内シェアNo1、「パブロン」や「大正漢方胃腸薬」「コーラック」「リアップ」などといった一般用医薬品名は誰もが知るところではないでしょうか。

また、「エパデールT」は生活習慣病を対象としたスイッチOTC薬品としては日本初で、一般用医薬品市場の開拓者としての働きでも広く知られています

大正製薬の薬剤師の求人状況

大正製薬では、新卒者の採用とともにキャリア採用や障害者採用も積極的に行っています。

新卒者に求められる職種としては、研究職や開発職、生産技術職、SR、マーケティングスタッフ、MRなどで、特にMRに関しては、基本的には新卒者からの採用のみとなっているタイミングもあるようです。

大正製薬ホールディングスでは、「MRとは医療現場のニーズにしっかり応えることのできるプロフェッショナルである」との考えから、MRとして採用された場合には入社後研修制度の一環としてMR導入教育を受けなければならず、その後各部署が実施する研修プログラムを受けるというスタイルになっています。

この研修制度こそが、「大正製薬のMRが高い医療マーケティング能力を維持している」と評される理由でしょう。

キャリア採用においては、各事業所で管理薬剤師業務や学術業務、薬事業務などを行うことのできる管理薬剤師の募集の他に、医療用医薬品・一般用医薬品における研究職や開発職、臨床開発職などが求められています。

また、海外事業推進スタッフの枠もあり、海外で活躍したい薬剤師にとってはまたとないチャンスと言えるかもしれません。

まとめ

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いかがだったでしょうか。

今回は製薬会社への転職に役立つ情報をまとめてみました。

製薬会社で働く薬剤師には様々な役割があり、幅広いです。職種によっては狭き門だったり、逆に転職しやすかったりもします。

製薬会社へ転職を希望する場合、やはり薬剤専門の転職サイトに登録することをおすすめしたいです。登録後に専任の転職コンサルタントが、自身の希望する条件や職場環境に合った製薬会社の求人を紹介してくれますので、スムーズに転職活動がすすめられますよ。

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