現役薬剤師まりりん現役薬剤師まりりん

普通の一般企業と比較すると、転職する人が比較的多いと言われている薬剤師。薬剤師の皆さんは、どんな理由で転職しているのでしょうか。

今回は、一般的な薬剤師の転職理由をはじめ、面接に役立つ転職理由や薬剤師さんに伺ったリアルな転職理由などについて詳しくご紹介していけたらと思います。

一般的な薬剤師の転職理由

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まずは、一般的に多いと言われている、薬剤師の転職理由についてご紹介していきますね。

薬剤師の転職理由①「人間関係への不満」

薬剤師の転職理由の中で、表にこそ出ないものの、やはり一番多いのは人間関係への不満ではないでしょうか。

特に調剤薬局では、この人間関係への不満が顕著に表れる傾向にあります。

調剤薬局は、数人の閉鎖的社会とも言える職場です。例えば門前薬局となれば医師も1名に限られますし、その職場内で苦手となる人がいる場合、生活のほとんどの時間を費やすことが、苦しくて仕方がなくなるでしょう。そのため、転職を希望する薬剤師も多いのです。

また、MRとして働く薬剤師にも、この人間関係への不満が強く表れる傾向にあると言えるでしょう。薬剤師として国家資格を取得したにも関わらず、有資格者としての扱いをしてくれない医師がいたり、寧ろ薬剤師としての専門性を前面に押し出すことを嫌う医師も居ますので、自分の存在意義を見失ってしまい、職種を変えたいと考える薬剤師も多いのが現状です。

薬剤師の転職理由②「労働条件への不満」

お次に、薬剤師の転職理由として多いのが、労働条件の不満です。労働条件と一括りにしていますが、これにはいくつかの要素が含まれています。給与など収入面の条件であったり、休暇取得などの条件、そして、勤務地等の条件が主なものとなります。

給与についての不満は、やはり昇給が少ないと言った点が挙げられるのではないでしょうか。

例えば調剤薬局の新卒薬剤師の年収と、20年経験のあるベテラン薬剤師の平均年収を比較すると、1.5倍程度以内であると言われています。一般的な大手企業で、同じように新卒とベテランの比較をすると、ベテランの場合の年収は2~3倍が当たり前と言う状況がほとんどですので、調剤薬局の給与はベテラン薬剤師にとってあまり有利に働かない傾向にあります。

そういったことから、調剤薬局などで給与面に不満を持つ薬剤師は、年功色の強い製薬会社を選択するケースも多々あるのです。

また、労働条件の不満には休暇取得への不満も多く挙げられます。

数人でシフトを組む調剤薬局では、一人の薬剤師の休暇が他スタッフの大きな負担となるため、なかなか休暇を取りにくいのが現状です。そういった場合には、大手のチェーン薬局や、製薬会社等への転職を考えるケースが出てくるのです。

さらに、労働条件という意味では、転勤や店舗移動になってしまったりと言うケースも、転職理由に入ってくるかと思います。

薬剤師の転職理由③「キャリアアップやスキルアップ」

キャリアアップやスキルアップは、人間関係や労働条件の不満とは異なり、前向きな理由です。

例えば調剤薬局で薬剤師としてのキャリアアップやスキルアップを考えると、対応できる領域を増やす、より大きな病院の門前薬局に行き、専門性を深めるといった方法が考えられます。それから、より大きな組織で管理職を目指すというのも、一つの選択肢として挙げられます。

管理職を目指す場合には、薬剤師としての専門性を深めるほかに、コミニュケーション能力を身に付けることはもちろん、シフト管理、労務費管理、薬局経営管理等を学ぶ必要が出てきます。人によってはMBAを取得して、後に大手薬局チェーンの経営企画部門へキャリアアップ&チェンジを行う薬剤師もいます。

現状より更にステップアップをして、何かを得たいとの上昇志向がある薬剤師さんは、不満がなくとも転職を希望するケースがあるということです。

また、将来独立を考えている薬剤師の中には、医師とのコネクションを作る目的で、MRへの転職を目指す人も多くはありませんが存在しています。開業医担当としてコネクションを作り、紹介して貰うケースもあれば、大学病院等を担当して若い先生へコネクションを作ったりなど、数年後に独立する際に自分を売り込むケースもあります。

面接で役立つ薬剤師の転職理由

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「以前の職場の人間関係がイマイチで…」、「給料が上がらなくて…」など、実際のリアルな転職理由を、そのまま面接で担当者に伝えると言うのは、なかなか厳しいものがありますよね。続いては、事例の多い調剤薬局限定になってはしまうのですが、採用担当者が書類選考や面接で納得する、薬剤師の転職理由をご紹介します。

「キャリアアップやスキルアップ」が転職理由の場合

薬剤師の転職理由で好印象なのは、スキルアップ・キャリアアップなどの前向きな転職理由です。

調剤薬局に転職を希望する薬剤師のスキルアップ・キャリアアップで最適な転職理由は下記が挙げられます。

・面薬局の場合:さまざまな処方箋にふれてみたい

・門前薬局の場合:取り扱う診療科の専門的な知識を深めたい

・在宅や施設のある薬局の場合:御社の将来性に惹かれて

以上のように、転職先の薬局に特化した転職理由を考えて行きましょう。

ただ単に、「スキルアップしたい」というだけでなく、「〇〇だから、スキルアップできると思い選びました」と、転職理由がはっきりしていれば、採用担当者の目に好印象に映ります。

「人間関係」が転職理由の場合

良好な人間関係は、快適に職場で働くために欠かせないものですよね。

「前の調剤薬局で、上司が嫌で転職した…」と言うようなことはよくある話しです。ですが、「前職場の上司が嫌だったから転職しました」と、正直に職務経歴書に書いたり、面接で言うことは止めておきましょう。採用担当者から、「扱いにくい薬剤師なのかな?」と思われてしまう可能性があるためです。

人間関係の不満が理由で、薬剤師が転職するときには、以下のような転職理由がおすすめです。

・患者さんへの対応を見ていて、素敵な薬局だと感じました

・幅広い年齢層の薬剤師さんが働いていたり、穏やかな雰囲気に惹かれて

もしも採用担当者から前の職場について聞かれた場合には、嘘をつく必要はありません。ただ、「嫌だった」「嫌いだった」という強い表現ではなく、「独特な考え方の上司でしたので…」であったり、「個性的な先輩が多くて…」というように、笑顔でやんわりと伝える程度にしましょう。

「労働条件」が転職理由の場合

「自宅から近いから」、「給料が高いから」等は、転職理由として言いにくいものですよね。

もちろん今までご紹介したスキルアップや人間関係を、転職理由として挙げてもOKですが、転職先の薬局に特色がない場合の転職理由としては、以下のような理由が使いやすいです。

・安定して長く働き続けたい

・薬剤師としての勉強時間がほしい

・仕事を頑張るために、プライベートを充実させたい

転職理由に迷ったときには、上記のような理由が便利です。「自宅から近いから」であったり、「給料が高いから」と言うよりは、「プライベートを充実させたい」、「勉強時間がほしい」と言うほうが好印象になりますよ。

 

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今の職場に悩んだり、薬剤師免許を眠らせておくのは時間がもったいないです。転職理由をしっかりとかためたら、薬剤師専門の転職サイトで条件に合う求人を探して行きましょう。キャリアコンサルタントに探してもらったり、相談することももちろん可能です。

薬剤師さんに聞いたリアルな転職理由

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最後は、実際に薬剤師さんに伺ったリアルな転職理由などについてご紹介します。

薬剤師の皆さんが面接で回答した転職理由

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薬剤師の皆さん、過去の転職時に面接で答えた転職理由もしくは、転職しようと思ったキッカケや経緯について教えてください!

子育て中ゆみ

ブランク中は子供が風邪をひいた時に薬局にお世話になった経験を生かし、自分もこれから地域に貢献していきたい」という転職理由を履歴書に書きました。

調剤薬局に応募しましたが、調剤経験は短くて長いブランクもありました。経験が少ないことと、ブランクがあるのはマイナスに思われるでしょうが、自分で薬の勉強をしていることをアピールして意欲をみせることにしました。

後は、今の時点で出来ることと出来ないことをまず分けてみて、プラスになることを絞り、前職でやった経験とそれを次の職場でどう生かすことができるか、いかに仕事をしたいかと言う点を自分の言葉で熱意をもって面接で説明しました。

お悩みちゃん

調剤薬局から調剤薬局に転職しました。転職理由は「自分のスキルアップのため」と答えました。

正直な話、年収アップが転職理由でしたが、当然言い出せなかったんですよね。年収アップをさせるための手段って、転職だけでなく前の職場でもできたことだと思うんです。

収入を増やすにはただ働いているだけではなく、売上アップや人材教育などその職場の為に働くことだと思っています。単純に前の職場は全然給料が増えないという文句も良く聞きますが、それはもしかしたら自分の努力が足りないとか方向性が間違っていたのかもしれないので。

面接の場で正直にいろいろ話すことも考えましたが…いずれにしてもプラス思考な意見の方が採用担当者に好まれることは間違いないでしょうから、スキルアップと言う転職理由に方向転換しました。

MRりか

MRから病院に転職しました。前職を辞めたのは、精神的にも体力的にも限界がきてしまい、これ以上は働けないと思ったことが一番ですけど、当然ながらその部分は言っていません。以前にも、MRから転職してきた薬剤師さんがいたようなので、採用する側もその辺の事情はわかっていると思いますけれども…。

転職理由は「MRとして病院を訪問させていただいているうちに、現場で働く薬剤師の仕事を是非したいと思ったからです」と答えました。面接では給料面は下がるといわれましたけど、自分自身を向上できるやりがいのある仕事なら待遇についてはかまわないというようなことで、終始意欲をアピールしました。

お悩みちゃん

前の職場は残業は当たり前だったし、仕事もハードだったんですよね。さらに、先輩薬剤師に嫌いな人もいたりして、もう限界だったので、新規開局の調剤薬局へ転職しました。

転職理由は「新しいところで新しい人たちと一緒に一から薬局をつくりあげていきたい。薬局の立ち上げに関わり、地域の人々の信頼を得る薬局にしていきたい。最新の調剤設備を整備している薬局と言ったところで、薬剤師にとっても働きやすく、患者さんにより正確でわかりやいお薬をお渡しすることができると思ったので」と言うようなことを履歴書に書き、面接で答えました。

ですが、実際に働いてみるとそんな感じではなくて、また転職考えちゃいますけど…苦笑

喜ぶ

私は病院薬剤師として働いていますが、以前は派遣を含め2回程転職をしています。

まさか自分が病院で働く事になるとは思ってもいなかったのですが・・・新卒と同時に市内の調剤薬局で働き始めました。特別自分がしたいことが見いだせなかったし、とりあえず薬剤師になったし調剤が出来ないとまずいなあって理由で調剤薬局に勤務しました。

地方都市ってこともあって、まあまあのお給料は貰っていて満足してたんですよ。でも実際に大した向上心も無く働いていると、周りの意識の高い同僚とどんどん距離が出てきちゃったんですよ。

私は別に目指すべき資格とかも無いし、積極的に研修とか勉強会にも参加しなかったし・・・自問自答の日々が続いたんですが、結局頼るべき場所は親友と大学時代にお世話になった恩師のアドバイス。薬剤師になったのもただ医療系の資格を取りたかっただけの私にとって、彼らと薬剤師業界の今後について真剣に議論する機会は大変為になったんです。

調剤薬局は結局半年程で退職、納得のいく転職先を見つけるまでは、派遣薬剤師として週末だけ働いていました。まだ卒業後一年未満でしたので、第二新卒の区分で転職活動が出来る。そして最近は薬剤師業界でも、ある程度の常識と経験を持った第二新卒の薬剤師に対する評価が高まっていることを知りました。

調剤薬局ではモチベーションを持って働けなかった自分がいたので、転職先は正直迷いました。しかし転職コンサルタントさんとよく話し合い、まだ若い第二新卒の間なら病院への転職も可能性としては高くなることを知り、自分の将来への可能性を探る為にも未知の分野に挑んでみようと思い、転職を決意した訳です。

特別大規模な病院ではありませんが、地域の中核を担う中規模の総合病院です。まだまだ新米の域を超えない私ですが、あの時の恩師と親友のアドバイスを忘れず、毎日を忙しく生きていますよ。

喜ぶ

ドラッグストアから調剤薬局へ転職しました。

転職の理由は、不規則な勤務時間のシフトや上司への不満や仕事内容などいろいろとあったのですが、それを言ってしまうとマイナスになるので、前向きでプラス思考の部分のみを言いました。

調剤にもっと専任したいということ、転職先が在宅訪問に力を入れていく方針だったので、薬局にいながらも患者さんと深く関わりを持ち地域医療に貢献していきたい」などという差しさわりの無い転職理由でしたが、無事に転職することができました。

お悩ちゃん

私は薬剤師としていわゆる自分の性格に合う職場が見つからなかった。それが転職の理由なんです。

なんだか情けなくなる話ですが、もう生まれ持った性格の問題なので、いくら私が変わろうとしても無理なんです。テキパキとスピードを要求される職場は私にとって厳禁!最初はなんとか適応しようと努力もしてみたのですが、返って逆効果です。焦ってしまって、いつも以上に失敗ばかり・・・もうこれは無理だと直ぐに諦め、転職活動開始。

結局今の職場(調剤薬局)を見つけるまでも、一筋縄ではいきませんでしたが、転職アドバイザーさんと一緒に自己分析を徹底的に行い、一定領域の処方箋しか集まらない薬局に転職しました。

その際は勿論数回見学を重ね、同僚になるべく薬剤師さんの性格や職場の雰囲気を確かめたり、仕事がオフの日は周りの環境が安全か否かを事前調査にも行ったくらいです。回り道をしてしまいましたが、やっと落ち着いて自分のペースでお仕事を出来る環境に出会え、ホッと胸を撫で下ろしていますよ。

皆さんもご自分の性格と生活スタイルにあった職場探しをしてくださいね!

喜ぶ

私はドラッグストアへの転職経験がありますが、そのときは素直に「年収アップが目的です」と、正直に答えました

そもそもいろいろと面接対策を行っていて、その中で転職理由は最も大事であることがわかっていましたが、いろいろ装飾するよりもダイレクトに答える方が良いと思い素直に答えました。

他にも質問があったと思いますが、正直そう答えてから内心バクバクで、その後のことはあまり覚えてないですね(笑)。

今思えば結果が良い方向へ転がって良かったと思います。

素直すぎるのも駄目だという意見もあったので何が気に入られたのかわかりませんが、無理してあとから後悔しないような転職理由にしておくことをおすすめします。

現役薬剤師まりりん現役薬剤師まりりん

薬剤師の皆さん、ご回答ありがとうございました。

転職理由の伝え方のコツはいろいろあると思いますが、特に好印象に聞こえやすいのは、ある程度の率直な気持ちを伝えることだと思います。

転職の場合、付け焼刃で転職理由を伝えてしまうと、そこから派生する質問に対してほぼその場凌ぎの回答をすることになります。これだけ結局自分の首を締めてしまうので、まずはどんな質問に派生しても、良い様に正直に応えることを心がけましょう。

さて、ここからがコツになります。

確かに面接時のマイナス思考の転職理由は、採用に直接影響する場合も多々あります。ですので、まずはダイレクトな表現を避けて、やんわりと率直な気持ちを転職理由として伝えましょう。

また、率直な転職理由を伝えたうえで、それを乗り越えるような姿勢が感じられる前向きなコメントを付け加えられれば、さらに良いでしょう。

例えば、「前の職場ではコミュニケーション不足もあって、人間関係がうまくいかなかったので、転職を希望しています」。

というよりは、「前の職場ではコミュニケーション不足もあって人間関係がうまくいかなかったので、新しい職場では積極的に意見交換を行い、公私共に共存出来る人材を見つけたいので転職を希望しています」。

という転職理由では、印象に大きな差が生じます。

前者では、うまくいかなかった人間関係は職場だけにあり、転職することで改善されると捉えられますが、後者は自分にもある原因の一部を改善出来るような努力をしたい、という前向きな姿勢に受け取れます。

このように話した場合、正直に人間関係がうまく行かなかったという点に触れているので、深く突っ込まれても対応出来るはずです。正直に応え、それを改善したいという話をすれば良い訳です。

一方ここで意見を偽ってしまうと、次々に嘘を回答をしなければならなくなります。

面接で重要なのは、質問に対する回答が意味として伝わりやすいか?という点になりますので、嘘をついてしまったことにより次の回答が出てこないと、
評価としてはマイナスになってしまうこともあるのです。

そういった事情を考えながら、面接の対策を考えると良いでしょう。

まとめ

現役薬剤師まりりん現役薬剤師まりりん

薬剤師の転職理由を詳細にまとめてみました。

自身以外の薬剤師さんの転職理由を知ることで、転職の後押しになったり、何かしら参考になったら嬉しいです。

よし!転職しようなんて薬剤師さんがいらっしゃいましたら、まずは薬剤専門の転職サイトに登録して、まずは情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。

気になる求人の職場環境や労働条件など、事前にキャリアコンサルタントに確認することもできます。

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